【北海道】えんべつむかしがたり「半世紀以上住む土地を手放す決意」

 
 
 

ご先祖様の写真

 

こんにちは。北海道遠別町のはらちゃんです。今日ご紹介するのは私たちの活動で必ず接する機会があるであろう、おじいちゃんおばあちゃんとの会話の中で生まれる話です。

60年以上住んだ大切な家を離れることにした

「自分たちで建ててから60年以上住んだ家。引っ越しなんて初めてだからわからん。」

歴史を感じる住居に伺いました。私たちの活動の一つであるリサイクル活用の一環としてリサイクル活用できるものがあれば、と思い声をかけるとこんな感じでやり取りが始まりました。もうすぐお子さんが住んでいる地域に引っ越しを予定しているとのこと。そこにはいくつもの葛藤が存在します。

「旦那や家族の思い出の地」「慣れ親しんだ町」「毎日働きに出た農地」「一人で生活し続けるのは不安」「こどもと一緒に生活できることの喜び」「こどもに迷惑をかけてしまうのでは、という不安」様々な葛藤を抱きながらもこの町、この土地を離れる決意をしました。

 

結婚祝いで貰った牛の写真

思い出の品、宝物の数々との別れ

牛と馬・鶏を飼い、畑で作物を育て、馬を貸して少しばかりの賃金を得る。自給自足に近い生活を送りながら3人の子を持って育む毎日。今は旦那さんが先立ち、3人の子も自立しおばあちゃんは、一人この町に住んでいます。

「なにもかも持ってくわけにはいかねぇから、家具はほとんど捨てて、飾っている写真は牛舎に置いておくんだ」

お子さんのお宅に同居する際に今あるもの、すべてを持っていくわけには行きません。この家に嫁入りした時に持ってきた箪笥、化粧台など思い出深い家具はこの地で処分することとなります。

結婚祝いで貰った牛の写真、先祖の写真、一度行ってみたい場所として20年以上とっておいた雑誌の切り抜きなど、想いがこもっていないものを探す方がはるかに難しい、壮大な引っ越し準備。そんな作業を一人でし続けています。

 

活躍し続ける薪ストーブ

遠別の物語は続いていく

私も作業のお手伝いついでについつい世間話。この土地で生活の物語を聞きながらふと「もし自分がこの話を聞いていなかったら、この町からこの生活の物語は誰も語れないものになるのか。」と考ると、感慨深いものがこみ上げてきます。60年以上綴られた生々しくも温もりある物語。

「この土地、町から人が去る。」

今までも、そしてこれからもこういった場面には何度も出会うかもしれません。郷土史には残らない物語を拾い上げ、紡ぎ、繋げていくこと。この活動にどんな価値があるのか今はまだ図ることはできないですができるだけ多くの物語を残していきたい。それはこの地に住む若者のライフワークではないでしょうか。

遠別町では若者と呼ばれる私たちNPO法人えんべつ地域おこし協力隊のメンバーも、それぞれが少しずつこの土地で物語を綴っている途中です。

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