【鹿児島】屋久島の里観光はパズルのピースじゃないよ

 
 
 

屋久島からこんにちは

吉田集落

屋久島町吉田から大西です。

この写真は吉田集落の風景。日本の漁村のありふれた風景だと思いませんか。吉田集落の景観には特別屋久島らしさなんてありません。

吉田集落を切り取って他の日本地図のどこかの海岸にはめ込んでも何ら違和感はないのです。

特別視覚的に訴えるような景観や歴史的建造物の無いまちや集落にとっては、吉田だけじゃなくどこも同じようなものだと思います。

里(まち)の観光とは何か。

東川氏がガイドをしたツアーの様子

NPO法人 まちづくり地域フォーラム・かごしま探検の会 代表理事 東川隆太郎氏がおっしゃった印象的な言葉がある「まちそのものが博物館」。

今までの観光の多くが箱物、施設に頼っていたことに対して、まち観光は箱じゃなくそこに暮らす人々や暮らし、歴史などが資源という。

東川氏と一緒にまちを視察すると実に楽しい。東川氏は地元人が見向きもしなかったようなものを見つけては感嘆する。

一度東川氏をガイドにしたバスツアーにも参加したがお客様のほとんどが東川氏のファンで且つリピーター、そのことだけでも非常に驚いてしまった。

東川氏はただ埋もれた観光資源を発掘するだけでなくご自身でもかなり歴史等を勉強され参加者にその内容を鹿児島弁で披露される。そして、参加者の輪は常に笑顔に溢れている。

「まち観光は人観光」だとおっしゃった方もいるが正にその通りだと思う。

 ・NPO法人まちづくり地域フォーラム・かごしま探検
http://www.tankennokai.com/

 

屋久島観光旅行の現状

里めぐり料理

屋久島にも里観光が重要と言う人は多くいますが、現状はまだ盛り上げる機運には至っていません。屋久島の里観光が盛り上がらない背景は、皮肉にも屋久島という知名度の高さにあるように思われます。

「屋久島=自然」というイメージが定着してしまったことで、魅力的な里観光プログラムを作っても観光客からしてみれば優先度が低いものになってしまうのでしょう。

実際、屋久島に関するガイドブックや旅行会社のパンフレットの表紙に縄文杉が多く使われていることからも分かります。

観光のお客様は、「屋久島に行く」と言って旅行に来られますが、「屋久島の縄文杉を見に行くとか、屋久島の・・岳に登る」というのが正しい表現のような気がしています。

登山は1日単位の日程を必要としますので旅行全日程は登山行程によって決められ縄文杉登山なら2泊3日、縦走登山なら3泊4日が多いパターンです。

登山以外は移動日。移動日に時間的余裕があればレンタカーでドライブして少しでも屋久島全体を目に焼き付けておこうとされます。そもそも里の観光に使う時間が足りないのです。

たぶん、ここまで読んでくれた方は思うでしょうね、「だったら自然に負けないくらいの里観光をやれば」って。正に正論だとは思います。

 

屋久島町吉田の里観光の真髄

屋久島観光のイメージをそう簡単に覆せる里観光ってあるでしょうか?

思い込みなのかもしれませんが、里観光というのは派手なイベント性を求めるのでなく人の暮らしのように自然と入り込みじんわり、まったりと人とのふれあいを楽しむというようなものが良いのではないかと思っています。

異なる例えで言うとマスコミで騒がれる人気店を作りよりは、長く続く老舗店を作るように里観光を育てたい。私が暮らす吉田にも神社があれば大岩もあるし伝統料理もある。そしてそれらには物語があります。

地元の人の物語と一緒に見たり食べたりすることでそこに吉田集落観光の真髄が生まれる。見た目はどこにもあるようなものであっても、物語だけはそこに暮らしてきた人やその地の歴史など固有のものだから。

しかも物語は語り部次第で話しが異なります、だって人の生き様はひとそれぞれですからね。もっと本音を言えば、吉田で暮らせば吉田の良さが一番分かるんですが。

自然からは俯瞰するだけで受ける大感動、里の観光は心に沁みる感動。別物なんですよね。屋久島の自然体験をライバル視するのでなくセットにできれば一番いいかなあと思っています。

最近では旅行代理店も自然だけを売り物にした屋久島旅行では飽きがきていると判断したらしく、次第に里の観光を取り入れる動きが出てきました。また屋久島の観光ガイドブックもしかりです。

これから屋久島に旅行しようと考える人たちが、山に加えて里にも関心を持って来ていただけるための仕掛けや環境作りが私の仕事だと思って日々がんばっています。

・屋久島町吉田集落「いなかを感じる旅」
 https://coubic.com/yoshida

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