【山梨】あなたも私も先生!?これが増富の味噌仕込みイベント

 
 
 

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みなさん、お元気ですか?山梨県北杜市で活動中の増富BASE 西川です。

増富の長い長い冬が終わり、季節は春まっただ中です。長い間、雪の下で凍結していた大地も柔らかくなり、集落のあちこちで畑作業が行われています。山は新緑でとても奇麗です。

今回はすっかり遅くなったのですが3月28日(土)に開催した、増富初の試みで地域手帖LABO第1号のイベント、「手前味噌づくり」についてご報告します。

・【地ラボ/山梨】私だけの味噌作り体験ワークショップ
http://chiikitecho.net/4534

 

地元の協力があっての地域イベント

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私たちと共に企画し運営してくれたのが増富温泉郷の旅館「ニューあずま」の息子さん、しんちゃん。親戚が甲府でお味噌屋さんをされていて、しんちゃんもよく手伝いに行くそうです。ということで、先生はしんちゃんにお願いしました。そして、参加者は県内外から集まってくださった6名。こじんまりしたイベントでしたが、とても楽しい時間になったんです。

このイベント、開催の2週間くらい前に地元のタウン誌「八ヶ岳ジャーナル」が取り上げてくださいました。その威力はすごくて、新聞の発行日の翌日くらいに予約の電話がかかってきました。また、山梨のケーブルテレビさんが取材に来てくださることにもなって…!TVの取材!?こりゃすごい!と大騒ぎになりました。

さて、当日のこと。

「八ヶ岳ジャーナル」を見て予約してくださった方々をみてびっくり!なんと、近所のおばあちゃんたちでした!いつもとは違う、ちょっとおしゃれしたおばあちゃんたちが3人、会場に来てくださったんです。「最近の味噌づくりはどんなもんか、知りたくて!」とのこと。これには「い、いや、こんなに先生がたくさんいるとはなぁ」と先生役のしんちゃんもたじたじ。

テレビ局のカメラが回る中、こうしてイベントはスタートしました。

 

増富の味噌づくりイベントは参加者も先生です

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まず最初に、いろんなお味噌の食べ比べをしてもらいました。昨年私が作った米味噌、麦味噌、それから増富温泉郷の味噌づくり名人、民宿「溪月」の女将さん令子さんの手作り黒豆味噌。増富の湯の花豆食堂で作った米味噌。そして昨年11月に仕込んだばかりの、まだ発酵しきっていない途中の状態の米味噌。

みんなでワイワイ味比べをしました。やっぱり、発酵してない途中の段階の米味噌は塩がざらざらしていてとても辛かったです。正直、美味しくなかった(笑)。当然ですが!

 

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味噌を味わった次はいよいよ味噌づくりの開始。まず、米麹と麦麹を大きめの入れ物に入れ、塩とよく混ぜます。混ぜていると、ぷーんと麹のいいにおいが。なんとなく、手がすべすべになったような気がします。

 

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ある程度混ざったら、今度はいよいよ豆の登場です。大豆は前日から大きな羽釜で茹でていました。イベント当日も朝から火をおこして再度煮て、指で簡単につぶれるような柔らかさになっています。ミンサーで大豆をつぶしつつ、手でもつぶしました。これが、粘土細工みたいでとっても楽しい!

 

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「昔は大きなうすと杵で大豆をついたんよ」「ほうじゃ、こんなええ機械なんてなかったからね」とおばあちゃんたちが昔話を教えてくれます。

大豆をつぶせたら、塩と混ぜておいた米麹・塩麹と混ぜます。ここで登場するのが「あめ」。大豆の煮汁です。

大豆の煮汁を入れながら混ぜていると、おばあちゃんたちいわく「昔、私らはね、このあめで髪を洗ったもんだ。リンスとかがないからね、これでとっても髪が綺麗になるの」「あめはもーっと入れるんじゃないの?」「少なすぎるじゃんね?」とのこと。

へぇぇぇ、そんなこと知らなかった!

「あ、、いや、普通の甲州味噌はこんくらいで」先生役のしんちゃんが説明します。「今日は増富独特の作り方の味噌もやってみるから」と私。ちょうどいい、先生が3人もいる!おばあちゃんたちに教えてもらおう!

 

先生が沢山いるからこその驚きと発見の連続

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増富では昔から、かなりたくさんのあめを入れて味噌を仕込んだそうです。今でもその作り方をしている人はいて、でき上がったお味噌はとても柔らかくて優しい味がします。

通常、大豆と麹をまぜ、あめを入れたら味噌玉を作ります。そして樽にむかってその味噌玉を投げ入れるという工程がある。空気を抜く為です。私はそういう作り方しかしたことがなくて、ごく当たり前のことだと思っていました。

ところが。

「それは何をしてるですか?」おや、おばあちゃん先生たちがびっくりしている。いったい、なぜ?

「ここら辺では、あめをたーっぷりいれるからね。丸くなんてできない。どろどろだから。空気に触れる心配もないし。どろどろの状態で樽に入れるだけさよ」

え?そんなにあめを入れるの?今度はこちらがびっくりです。

今回のイベントでは、一般的な作り方の甲州味噌と、増富独特の味噌の作り方の両方をする予定をしていました。そしてでき上がった時に、その味の違いをみなさんに知ってもらおうというのが、狙いの1つでもありました。味噌の保存用の樽は二つ用意していたので、一つは一般的な甲州味噌、もう一つは増富味噌にしました。

それにしても、私の予想を遥かに超えた量のあめを入れた増富味噌。おばあちゃん先生がいてくれたお陰で、本当の増富味噌を仕込む事ができました。

 

増富発の味噌バンク!?

みんなでお昼ご飯を食べた後、味噌が入った樽を、古民家のお蔵に保管しに行きました。溪月の女将さん、令子さんのご実家にある立派なお蔵。入口には馬の蹄鉄がぶら下がっています。令子さんは毎年、たくさんの味噌をしこんでこのお蔵で寝かせます。きっと蔵の中には酵母菌がたくさんいるのでしょう、とてもいい香りがします。令子さんの味噌のとなりに、我々の味噌もおかせていただきました。

これで夏が過ぎるまで、麹たちにがんばってもらいます。そして味噌ができあがると、今回の参加者のみなさんにお引き渡しします。ちょっとした、味噌バンクといったところでしょうか。ご家庭に持って帰っていただいて貯蔵してもらっても味噌になるのは間違いないのですが、増富の冷涼な気候は味噌の貯蔵には最適。お蔵の環境も最高です。せっかくなので、そういう環境で貯蔵した味噌をみなさんに味わってもらいたいと考え、こうすることにしました。

空き家や空きお蔵の活用の一つに、味噌バンクというものあるんじゃないかと考えています。すぐには実現できませんが、味噌バンクを構える事で味噌づくりに人がやってきたり、でき上がった味噌を取りにまたやってきたり、味噌をきっかけに都市と農村の交流が深まるなんていうこともあり得るんじゃないか。今はそんな妄想をしています。

さて、一般的な甲州味噌と増富味噌。出来上がりの味は、どれくらい異なるものなのでしょうか。同じ日に同じ材料で仕込んだ味噌。今からとっても楽しみです。

イベントにご協力いただいた方々

・ニューあずま
http://www.hokuto-kanko.jp/whatsnew/2010/09/post-135.php

・民宿 渓月
http://goo.gl/0COroX

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