北海道に人口増加で話題の町があるって知ってましたか?
答は北海道東川町(ひがしかわちょう)です。人口約8400人の小さな町です。
はじめて人口 約8400人 という数字を聞いたとき、「あぁ、少子高齢化で人口1万人を切った町なのかな?」と勝手に想像していました。
そして、この数字を右肩下がりの数字だと思っていたのですが・・・・
実は逆の数字でした。
今が一番賑わっている町

上記は東川町の人口動態表です。
平成6年から少しずつ人口が増えてきているのが分かります。そう、今が最も賑わっている町なのです。
JR北海道の路線維持問題、運賃値上げ問題など、何かと厳しい話題が多い北海道ですが、この賑わいは凄いです。
東川町のここがスゴイ
東川町は平成24年頃から町を挙げて積極的に外国人留学生の受け入れをはじめました。
町内には短期留学先としては公立の日本語学校「東川町立日本語学校」が、長期留学先としては「旭川福祉専門学校」があり、アジア圏からの留学生の呼び込みに成功しています。
その成功の秘訣には国の補助金や助成金を上手く活用した独自の奨学金制度があるようです。
制度を受けた留学生は2年間で約560万円の奨学金(授業料や生活費)が支給され、卒業後は介護施設に就職。そこで5年働くと奨学金の返還が不要になるというもの。
出典:東川町議としての飯塚さん
生活費も含めた奨学金を受けられ、日本での就職もあっせんしてもらえるという留学生にとってメリット大の制度です。
留学生の全員が卒業後も東川町に定住しているというわけではないようですが、土地に愛着を持った方はそのまま定住されているようです。近い将来、「介護人材不足ゼロの町」なんて形で紹介される可能性も大です。
東川町の 「使える制度をフルに使う」戦略、すごいですよね。人口が増えれば地方交付税が入りますので、町としての税収増も見込めますし、双方にとってWIN-WINだと思います。
交流人口の増やし方も上手なんです
東川町はこれ以外にも写真甲子園の開催をはじめ、様々な戦略を練ってきました。
有名なところでは「写真甲子園」の開催と「ひがしがわ株主制度」です。両方とも地域外の人に東川町を知ってもらう、来てもらうという意味で、関係人口づくりの面でも上手な戦略だと思います。
<リンク>
<メモ>
関係人口については国も力を入れていますので参考までに。
まとめ
そもそも外国人留学生の受け入れに本格的に力を入れる前から人口右肩が上がりだったあたりにも、何か秘訣がありそうです。
また、外国人留学生の受け入ればかりに目が向きがちですが、日本人の移住者が増えている点も見逃せません。移住者がオープンさせたカフェも町に新たな賑わいを呼び込んでいるようです。
全国の地方自治体が東川町から学べることが沢山ありそうです。地域手帖は勝手にフォローしていきます。